「ソーイングハイ」の罠

ハンドメイドの洋服がだんだんと出来上がってくると、早く完成させたくなるものですよね。

時間も忘れてのめり込み、気がつけばもう真夜中だったとか、興が乗って、徹夜して仕上げてしまった、なんて話も。
夜も更けて、静かな部屋で無心にミシンを踏んでいると、なんだか「ゾーン」に入っているかのような感覚になる時があります。
私はこれを「ランナーズハイ」ならぬ「ソーイングハイ」と呼んでいます(笑)。

私の経験から言うと、こんな風に徹夜で仕上げた作品は残念ながらたいてい出来がよくありません。


そもそも人間の集中力が続くのは平均90分だと言われています。
当然の事ながら、何時間も作業を続けていれば脳が疲れて注意力や判断力が低下します。
気がつかないうちに、いつもはしないようなミスもします。
全体的に雑な仕上がりになっていても、その時は「完成させた!」という達成感を味わいたくて、多少の不出来には目をつぶってしまうのです。そうして完成させた作品を後日あらためて見て、とても残念な気持ちになります。
縫い直したくても、ミスの箇所を直すには、せっかく完成させた作品をミスの箇所まで延々と解いていかなければいけません。
そして後悔するのです。「ああ、あの時縫い直しておけば・・・」

一旦「ソーイング・ハイ」モードに入ってしまうと自分でそれと気づくのは難しいのです。
ではどうしたら良いのでしょうか?
それは、とても簡単です。
その日の作業終了時刻にアラームをセットするのです。
アラームが鳴ったら、片付けをして、その日の作業を終了するのです。
もう少しやりたい、という気持ちが翌日のモチベーションにもなりますし、
明日の作業工程を想像しながら眠りにつけば睡眠学習効果も期待できます。
翌朝再開すると、昨夜の半分のスピードで作業が進む事に驚いたり。


健康的な生活サイクルの中に上手に洋裁を組み込んでいく。
それがずっと楽しく洋裁を続けていく秘訣だと私は思っています。

 

 

#ハンドメイド #ソーイング #洋裁

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