こんばんは(^0^)/~
日本語で「はかる」と言うと、実にたくさんの意味がありますね。
計る、図る、測る、諮る、量る、謀る・・・
洋裁で「はかる」と言えばもちろん、「測る」。
採寸では身体の寸法を測りますし、製図ではあらゆる直線、曲線の寸法を測ります。
裁断でも生地の寸法を測り、縫製では型紙通りの寸法に縫い上げるために縫い代の幅や、上り寸法を常に確認します。
洋裁では測る事がとても大切な作業なんです。
昔、既製服の縫製をしていた頃、寸法についてはかなり厳しく指導されました。
指定の寸法通りに仕上がっていない物は製品にならないのです。
生地というのは紙と違って寸法が一定ではありません。
バイヤスに伸びれば縦横が縮みます。
ミシンやロックで縮みますし、逆に伸びてしまう場合も。
接着芯を貼ったり、アイロンスチームで縮むことだってあります。
布の性質も知った上で相応の対応をする事が求められます。
そういう意味でも、洋裁は「測る」に始まり「測る」で終わる、と言っても過言ではないのです。
ところで、洋裁で使う「測る道具」。
これも色々な物があります。
これらは私が普段使っている定規類やメジャーなどです。
この中でもよく使うグラスメジャー(写真左端)と20cm・15cm竹定規(写真中央)は、「使いたい時に見つからない」という事がないように、裁断台、アイロン台、ミシンの上、といった各所にいくつも置いています。
直線距離はこの2種類の道具でほとんどの計測ができます。
グリーン色の50cm定規はパターンのカット用です。
縁が金属になっているので、カッターの刃をガードしてくれます。
白の棒に円形定規は「マールサシ」といって、曲線の長さが測れる道具です。
丸い定規が1周するとちょうど20cmです。
パターン上のアームホールや衿ぐりなどの寸法を確認したい時に便利です。
マールサシの右側の「👌」マークのようなものは「Dカーブルーラー」と言います。
この定規の中に様々な角度のカーブが存在するので、この色々な部位を駆使すると、思い通りの曲線を描くことが出来る、というわけです。
カーブルーラーは他にも色々な形の物があり、用途や好みで使い分けると良いと思います。
直角定規は「測る」目的ではなく、バイヤス裁ちやバイヤステープを作る時などの必需品です。
「正バイヤス」とは地の目に対し45度の角度ですが、これが正確であることがとても大切なんです。目測で済ませる方もいらっしゃると思いますが、ちゃんと定規を使ってみると、自分の思い込みがいかに不正確か、という事に気付きます。不正確なバイヤス裁ちは生地の流れが歪んでしまい、左右非対称になってしまう原因にもなります。
ぜひ直角定規を使って確認する事を習慣にしてください。
緑色の定規の右側にあるのが、以前にもご紹介したことがある、自作の「ミシン定規」です。
#400の布ヤスリに目盛が付いた物です。
こちらはミシンステッチの補助道具として使いますが、サブの物差しとしても便利です。
詳しい使い方はこちらをご覧ください。
最後に左上にあるこちらのメジャー。
オーダーのお客様から頂いた物です。
ルデゥーテの薔薇の絵がとても可愛らしいでしょ?
普段使いにはせず、お客様宅に出張する時に使っています。
というわけで、今日は「はかる」を特集致しましたが、いかがでしたでしょうか?
これからも洋裁に役立つ道具たちをどんどご紹介していきますので、ご期待くださいね~(^^♪