「仕上げで作業」でグレードアップ!!

こんばんはー(^^)/

仕事としてではなく、趣味で洋裁をされている方も、人に縫い物を頼まれる事、ありますよね?

お手製の素敵な洋服を着ているあなたを見て、「わあ、いいなぁ~!私にも作って!!」と言われた経験のある方もいらっしゃると思います。

私は常々生徒さんたちに、「自分の物だけではなく、人の物を縫う事は自分のためになる」と言っています。

その方の好みや体形を考慮しつつ、デザインやサイズを決め、素材やディテールに気を配ることでしょう。
一つ一つの作業も丁寧になります。

いつもなら「ま、いっか」と妥協してしまうところも、人の物だと思えば納得いくまで縫い直しもするでしょう。

こういった事は本来なら普段の洋裁でも常に心掛けるべきなのです。
でも、自分の物ばかり縫っていると、気が付かないうちに、つい自分に甘くなってしまいがち。
そういう意味で、人の物を縫う経験は結果的に自分のためになるのです。

 

ところで人の物を縫う時に、忘れてはいけない事があります。

それは「仕上げ作業」です。

自分の物なら、「縫い上がったら終わり」かもしれませんが、人にお渡しする物なら、さらにもうひと手間、ふた手間かけたいところです。

それは次の2点。

 

「ごみとり」

「ごみとり」とは本当の意味の「ごみ」(糸くずやほこりなど)を取り除く事はもちろんですが、「不要な糸端をカットする」事を言います。

  • 縫い始めや縫い終わりで長く伸びたミシン糸。
  • 三つ折りステッチの中からはみ出している裁ち端のほつれ糸。
  • 取り忘れたしつけ糸。
  • 返し縫いで「だんご状」になった下糸。

こういう糸をすべてきれいにカットしたり、取り除きます。

糸端の始末をそれほど気にしない方もいらっしゃいますね。
上手に縫えていても、こういうところが雑ではせっかくの作品もかすんでしまいます。
たとえ自分の物であっても、きちんと「ごみとり」をする習慣を付けたいものです。

ちなみに縫い始めや縫い終わりで下糸が「だんご状」になる原因ですが、諸説あるようです。
私の経験では、この現象が起きやすいのは「自動糸切り機能」が付いたミシンでの返し縫いの時。
自動糸切りはワンタッチで糸が短くカットされて便利ですが、この「短くカットされた糸端」がその後の返し縫いの時にかえって巻き込まれてしまうように思います。
この対策で私がやっているのは「縫う前に下糸を針板穴から上に引き出し、上糸と下糸をある程度長く伸ばしておく」という方法です。
こうすることで縫い始めの時に最初の下糸が一緒に縫いこまれてしまうのを回避できます。
お使いのミシンにも因るとは思いますが、ステッチなど、縫い目が表に出る箇所での返し縫いの場合は試してみてください。

 

「仕上げプレス」

縫い上がった服は最後にアイロン仕上げをしましょう。
せっかくきれいに縫えたとしても、シワがあったり形がよれていたりしたら、出来栄えも良く見えませんね。

反対にピシッとプレスされた服はそれだけで作品のグレードも上がります。

ここは手を抜かずに丁寧なプレス仕上げをしてください。

まず全体を見渡して、作業中についたシワ、ピリ付きなどを確認していきます。

ピリ付きとはミシン目に沿ってできた細かい縫いジワの事を言います。
ピリ付きは糸調子が悪くて出来る事もありますし、布をたるませた状態のままミシンをかけたために出来る事もあります。早い段階で縫い直すのがベストですが、縫い直しできない状況でも、ピリ付きは仕上げプレスである程度カバーできます。
ピリ付きを起こさないようにするコツについては過去の投稿「家庭用ミシンの課題」や「ミシン縫いは『左手が命』!」などをご参照頂ければ、と思います。

 

仕上げプレスで気を付けたいのは、決してアイロンを「強く押し付けない」という事。

なぜなら、縫い上がった服はただの一枚の布ではなく、接ぎ合わせの縫い代があったり、ダーツや裾の折り返しなど、布が何枚か重なっている部分がたくさんあるからです。

生地が重なった箇所と重なっていない箇所の段差の部分にアイロンを強くあてると「アタリ」や「テカリ」の原因になってしまいます。

アタリ、テカリを防ぐため、「当て布」や「アイロンカバー」を使い、できれば服の裏側からかけるようにしましょう。

生地の重なり部分にはなるべくアイロンを押し当てず、スチームを当てておいてから「手のひら」でやさしく押さえる「手アイロン」も私が良く使う方法です。

また、仕上がった服は立体的ですから、アイロン台に平らに置けない場合もありますよね。
そういう場合は「アイロンミトン」などを使うと便利です。

 

「ごみとり」と「仕上げプレス」が済んだら、ブラシかけやコロコロなどでホコリを掃って、やっと完成です♪

 

どうでしょう?
特に難しい事もありませんよね。
仕上げのひと手間、ふた手間で作品がグレードアップして、しかも、お渡しする方に喜んで頂けるなら、やらない手はありませんね。

ぜひぜひお試しください(^_^)/~

 

 

#仕上げ作業 #ごみとり #仕上げプレス #当て布 #アイロンカバー #下糸がだんご状 #自動糸切り機能 #下糸を引き出す #アイロンミトン #ピリ付き

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です