汚れた羽裏をリメイク♪ 前編

こんばんは!(^o^)

着物リメイクのドレスや服を仕事や私服用にお仕立てしていると、胴裏や羽裏が大量にたまってきます。
裏地類はお仕立てに使わないのかと言うと、もちろん使う場合もあります。
ですが、あえて使わない事の方が多いのです。

何故かと言うと、一つには「洋服やドレスの裏地にするには要尺が足りない」という事がありますし、かなり汚れやキズが多かったりします。
胴裏は白い物がほとんどなので、それも使いにくい理由の一つでもあります。

そんなわけで、色や要尺の問題も無く、しかも軽くて扱いやすいキュプラの新しい裏地を使う事が圧倒的に多くなるのです。

いつの間にかたまってしまった和服の裏地・・・
よほど汚れていたり、破れていたりする物は処分しますが、まだ使えそうな物はリメイクして再利用したいと常々思っています。

実は今までも胴裏は色々な物に変身させてきました。
多くは「カバー類」。

繋ぎ合わせて洋服のカバーにしたり、バッグや靴をしまっておくための巾着袋などにしてきました。
胴裏の素材である羽二重はもちろん絹ですから、通気性、吸湿性に優れていますし、目が詰まっていますのでホコリ除けに適しているのです。

また、絹は染色に適していますので、自己流で染めた物をブラウスなどにリメイクする事もあります。
たとえばこんな感じに。

これは「ネット染め」と言って、わざとくしゃくしゃに丸めた生地を洗濯ネットに詰めて染める、という超テキトーなやり方です(*^▽^*)
それなりに楽しみながら、色々試しております。

 

ところで、最近リメイクに使った羽織に付けられていた裏地。

かなり汚れていますし、シミもあります。
普通なら処分してしまうようなレベルの物。

・・・・・

タイトルにあるので、もうおわかりですね♪
この子を蘇らせてみたいと思います!!
ここまでのレベルだと、かえって闘志が湧いてくるというもの(^O^)/

 

まずは、汚れが目立たないように染めてしまう事にします。

染料は普段から捨てずに取っておいてあるこれ!

玉ネギの皮って特別お金もかからないし、媒染の種類で染め上がりの色のバリエーションも出せるので、好んで使う素材です。

写真にある「焼きみょうばん」はスーパーで売っているお料理用ですが、アルミニウム媒染剤として使えます。

ちなみに、玉ネギ皮を煮出した汁は濃い茶色ですが、アルミ媒染で薄めの「山吹色(やまぶきいろ)」っぽい色に染まります。玉ネギ液の濃さによって淡いクリーム色になったりもします。

ちなみに鉄媒染液や銅媒染液も手作りしていますが、鉄媒染ではベージュ、銅媒染では金茶に染まります。

今回玉ネギの皮+みょうばんで、あのきたな~い羽裏がこんなふうに染まりました!

写真では再現されませんが、なかなかすてきなゴールドになりましたよ(^_^)v

でもこれだけではまだシミも目立ちますし、もう一工夫したいですよねぇ?

で、私には試してみたい事がありました。それは・・・

家庭用ミシンに内蔵されている「模様縫い」の機能を使って、生地の全面にステッチを施す!

家庭用ミシンって、今までブログに書いてきたように数々の欠点がありますが、その反面、ジグザグ縫いをはじめ数々の模様縫いが出来る、という点は工業ミシンには無いアピールポイントです。
なのに、残念ながら皆さんあまり活用されてない気がします。

そこで、家庭用ミシンの模様縫い活用法として、この羽裏再生に使ってみようと考えました♪
そもそも、全面にステッチを施すとどんな良いことがあるか、と言うと・・・

  1. シミや染ムラ、色ムラが目立たなくなる
  2. 生地が丈夫になる
  3. リップル効果が期待できる

全面に施されたステッチは服に仕立てた後の日常動作による負荷から生地を守ってくれる効果が期待できます。
「リップル効果」とは、「サッカー地」や「しじら織り」のように生地の表面に凹凸ができる事です。
羽裏のように薄い生地にステッチをかけると、「縫い縮み」が起きますが、それを逆手にとって、デザインにしてしまおう、という作戦です。

先日ご紹介した刺繍ミシンとして使っている「INNOVIS(イノヴィス)SE3800D」には文字や基本のジグザグ縫いを除いても、模様縫いだけで350種類以上も内蔵されています。
その中で次の2種類のステッチを使おうと決めました。

これを交互にひたすらステッチしていきます。

こんな感じです♪

 

リップル効果を主役にするため、糸はあえて目立たない色にしました。
そういう意味で言うと、凹凸が効果的に表現できれば、模様は実は何でも良いのです^^;

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というわけで今日はここまでです。

この後、羽裏のすべてのパーツをステッチで埋め尽くしていきます。
そして、最終的にその生地で洋服にリメイクしていきますよ!

ぜひ次回もご覧くださいね~(^o^)丿

 

 

 
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4 Replies to “汚れた羽裏をリメイク♪ 前編”

  1. ピンバック: 縫うらぶ

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