こんばんは~(^o^)丿
このブログを立ち上げた目的の一つは、
「手作りする人の輪を広げ、応援する」という事でした。
「私、縫い物は苦手なんです」と言う人たちの中にはきっと「食わず嫌い」という人もいらっしゃると思います。実は私もそうだったから。
今となってみれば「好きな事を仕事にしている」と胸を張って言えますが、実は学生時代は洋裁があまり好きではありませんでした。
その時代は、理屈も良くわからないまま製図をさせられ、着たくもないワンピースを縫わされ、そしてあの「足踏みミシン」です。あれは苦手だったな~(笑)
あの家庭科の授業のせいで、洋裁=苦手・・・というイメージを持ってしまい、その後の人生で洋裁を避けて生きている方も少なくないはずです。
でも、今はミシンも使いやすくなり、手軽に始められるキットや型紙も売られています。
既製服の縫い方が一般的に普及し、「地味で忍耐の洋裁」から「誰でもできるサクサク洋裁」に変わってきました。
今まで「食わず嫌い」だった人も、きっかけさえあれば洋裁の楽しさをわかってもらえるんじゃないかな、と確信しています。
ところで、私が今まで洋裁やパターンメイキングを教えてきた生徒さんたちですが、それをずっと長く・・・何年も何十年も続けている方が結構いらっしゃいます。
このように長続きする方にはいくつかの共通点があります。
〇明確な目的がある
自分の仕事やライフワークに関係したユニフォームや衣装を作っている方。
このような方は洋裁が趣味であると同時に、ある意味「必要にせまられて」という側面があるので、簡単にやめたり、諦めてしまったりする事がありません。
また、洋裁の技術を習得して作品を販売しようと考えている方。
このような方は自分の感性を世の中に発信したいという気持ちがあると同時に、商品として恥ずかしくないクオリティも追及しよう、という高いモチベーションがあります。
〇洋裁に限らず、「ものづくり」が好きである
生徒さんたちの多くは洋裁の他にも何かしらの「手作り」の趣味を持っている、という事が共通した特徴です。
編み物、織り、染色、刺繍、粘土細工、プラモデル・・・
料理が得意、という方も多いです。
自分の手で何かを作り出す事に喜びを見出せるタイプの人が洋裁の継続率が高いようです。
〇創意工夫する事が好きである
つい数年前までお教室にいらしていた今年90歳の生徒さん。常にアイディアが湧きだしてくるような、誰もが認める創意工夫の達人です。
何か素材を目にすると、何通りものアレンジを瞬時に考えついてしまいます。
何を作るのでも自分流にアレンジして楽しむ・・・そんな心の余裕が長く続ける秘訣なのかもしれません。
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ところで、生徒さんの中には残念ながら、あまり長続きせずに辞めてしまわれる方もいます。
そういう方にもいくつかの特徴があります。
〇既製服を買うより安くあげたい、という理由で始める
自分で作ればお金がかからないだろう、という理由で洋裁を始めると、生地やボタン、その他材料の選択肢がとても限られます。
一概には言えませんが、既製服と同じクオリティの服を手作りしようと思ったら、かえってコストがかかる事も多いのです。
洋裁そのものを楽しもうというマインドが無いと、継続は難しいようです。
〇優等生的完璧主義
マニュアル通りに完璧な作品を作る事に喜びを見出す人もいらっしゃいます。
もちろん、几帳面である事や、マニュアルに忠実な事は大切な要素ではありますが、「布」ベースの洋裁は計算通りにいかない事も多々あるものです。
縫いやすい平織りの木綿生地などを縫っている分には良いのですが、ひとたび難しい生地でマニュアル通りにやってうまく行かない時。
その原因や解決策を考える方向には気持ちが向かず、急激に熱が冷めてしまう、という傾向があるようです。
〇自分のレベルを限定している
たとえば、「ファスナーのある服はやらない」「裏地付きの服は作らない」など、自分の範囲を限定し、楽に作れる物ばかりを作っていると、そのうち洋裁がそれほど楽しくなくなってしまうものです。
洋裁に限らず何でもそうだと思いますが、常に自分の実力の少し上を目指していく事がモチベーションを持ち続けるカギなのです。
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人にはそれぞれ向き不向きがありますから、やってみて「自分には合わない」と辞める方がいて当然だと思います。
でも、洋裁をやっていて「自分に向いてないとは思わないけど、何となく気が乗らない」という時は誰しもあります。
そんな時にプツっとやめてしまうのはあまりにも勿体ない、と思います。
使わないミシンはどんどん押し入れの奥に「お蔵入り」になってしまい、再開しようという気持ちになったとしても、「面倒だから」「億劫だから」と、その機会を逃してしまいます。
洋裁は作って楽しい、着て楽しい、褒められて嬉しい、そして環境にも優しい、とても素敵な趣味。
脳トレにも最適です。
いつも全力投球でなくても良いので、洋裁の火を燈し続けてほしい、と強く願っています。
そのためのお力になれるよう、これからも色々と発信していきますね!\(^o^)/