手作りの記憶

こんにちは~(*^-^*)

早いもので8月も今日で終わり。
残暑はまだまだ続きますが、気分としては少しずつ秋に向かっているように感じる今日この頃です。

縫うlove仲間の皆さまは、きっと自粛期間もせっせとお裁縫に励んで、たくさんの作品を仕上げられた事と思います。
外出の機会も減り、出番もあまりなかったかもしれません。
でも、来年こそはきっと、お手製の洋服を着てたくさんお出かけしたいものですね。

 

ところで、先日可愛いgrandchildrenが遊びに来てくれました。
4歳のお兄ちゃんは私の仕事場を探検するのが大好きです。
なにやらメカニカルな物がいっぱいで、非日常体験気分なのでしょう。

特に最近は工業ミシンがお気に入り。
ペダルを踏むと布が動いて、色の線が出来る。。。ふしぎ~(#^^#)

色とりどりに並んだ糸のケースの中から、お気に入りの糸をチョイス。
そして、ボビンに巻かれた下糸のケースの中から、またチョイス。
「こうちゃん、そうちゃくできるよ♪」と、ボビンケースの中に下糸をはめて、得意顔。
装着・・・ね。
きっと戦隊ヒーローのテレビで覚えたのでしょう。

端切れに丸や三角や星型にステッチをして遊びます。
もちろん、布は私が動かすのですけどね(*^-^*)
椅子に座ってペダルを踏むには彼はまだ身長が足りませんが、立ったまま片足を乗せ、スタンバイOK!

「スタート!」「ストップ!」
私の合図に合わせて、器用にペダル操作をします。
工業ミシンのペダルは家庭用のフットコントローラーと違い、両足用で大きい上にスピード制御が難しいはず。
でも、すぐに慣れて、器用にペダル操作ができるようになりました。

「こうちゃん、運転じょうずになったでしょ?」
と、またまた得意顔。

こうして布と糸の種類を変え、何枚もステッチして遊びました。
楽しかった~♪

こんな風にミシンで遊んだ体験が彼の記憶に刻まれていくのかと思うと、何だか嬉しいような、ほっこりした気持ちになります。

 

私がこの仕事を選んだ直接の動機はいたって現実的な事でしたが、もっと潜在的な「原体験」と言うべき記憶が、きっと私の中にもあるのかもしれない・・・

そう思って遠い昔の記憶を辿ってみると、忘れていた出来事が思い出されてきます。

学校に上がる前。
母がダンボール箱いっぱいの「バンビ」の胴体にフェルトの目や耳や、身体の斑点をボンドで付けたり、首に鈴を付けたり、という内職をしていました。
まだパンダが登場する前の時代。
バンビは大人も子供も大好きな人気のマスコットでした。
自分もやりたいとせがむ私に、母は「斑点だけよ」とフェルト貼りをさせてくれたものでした。

小学校時代。
私が学校に行っている時間に、母は和裁教室に通っていました。
学校の創立記念日でお休みの日と重なり、私も一緒に母の教室について行った事がありました。
和裁の先生は色とりどりの端切れを用意し、私に運針を教えてくれました。
帰る頃にはそこに綿を詰めて「針刺し」にしてくれて、おみやげに持たせてくれたのでした。

 

家にあった機械編みの道具。
大きくて重たいジャノメミシン。
アイロンのコードには赤い糸が巻かれていたなぁ。
よく「かけはり」と「くけ台」で遊んだっけ。

次々に浮かんでくる少女の頃の思い出に浸りながら、なんだか幸せな気分になりました(*^-^*)

 

何でも手に入る世の中でも、自分で何かを作る楽しさはお金で買える物ではありません。
私がそうであったように、これからの世代の子どもたちにも、記憶に残る素敵な体験をさせてあげたい。

そんな風に感じる今日この頃です(#^^#)