薄地の「縫い縮み」について

こんにちは(^^)

いつもご覧くださってありがとうございます!

最近「薄地縫い」についてのご相談を多く頂いています。

夏向きの生地というのは、薄地だったり、織りの密度が低い生地が多く、ミシンで綺麗に縫うのが難しい、という方が多いようです。

確かに、中肉の木綿やウールなどと同じようなつもりで縫っていると、どうしても「縫い縮み」が起きてしまいます。

家庭用のコンピューターミシンは自動糸調子の機能があり、厚地から薄地までどんな生地も綺麗に縫える、という事になっていますよね。

でも実際にはそう簡単にはいきません。

薄地縫いについては過去にこちらの投稿で取り上げました。

この中で縫い縮みの改善方法について色々書きましたが、何より大切なのは、

「布に張りを持たせて縫う」

これに尽きるのです。

ただし、「張りを持たせる」と言うと、

「わかりました、引っ張るんですね?」という方がいます。

違うのです。

ただ単に手前に布を引っ張ってしまうと地の目が歪んでしまいますし、針が引っ張られて折れてしまう事もあります。

張りを持たせるとは、縫っている箇所や周辺の生地を「紙のような状態」に保つ、という事なんです。

少なくとも、針の落ち位置の周囲10cmくらいの範囲を「シワがなく」「ゆがみが無い」状態に常にキープする事が大切です。

この「紙のように縫う」という事をいつも意識していると、両手のどの指で布のどこを押さえて、どのくらいの力をかけたら良いのかが自然とわかってきます。

 

余談になりますが、私が昔働いていた縫製会社では、見習いの実習として、まず徹底して「裏地縫い」をさせられました。

スーツの裏地をひたすら何百枚も縫うのです。

裏地が正確にきれいに縫えるようになってから、少しずつ表地を縫わせてもらえるようになります。

そのくらい、薄地の扱いは難しい、という事でもあります。

性能のよい工業ミシンでも、最新の職業ミシンでも、無条件で薄地が綺麗に縫える、何てことはないのです。

逆を言えば、薄地縫いを攻略すれば、ミシンの腕が上がる事間違いなしです(^^)/

なので、薄地を敬遠せず、どんどんチャレンジして、夏物のお洋服をいっぱい作ってくださいね♪

 

それではまた~(*^-^*)