幻のボレロ

お孫さんの結婚式に出席する事になったから、とお客様からオーダーを頂いたのが昨年の1月でした。

つい最近まで現役で和裁の仕事をしていらしたお客様。オーダーを頂くのはいつも着物地からのリメイクです。今回はご相談の末、シンプルに地紋の入った黒の綸子で七分袖のボレロ風ジャケットとパンツのスーツに致しました。

ボレロにはお客様がご自身で素敵なバラの模様を型染めされました。それがこちら。

趣味で長いこと染めをされているだけあって、とっても素敵ですよね♪

でもコロナの影響で結婚式は今年の1月に延期となってしまい、夏物仕立てのこの衣装では1月のお式には着て行かれない、ということになってしまいました。

それで1月に向けて新たにお衣装をお仕立てすることになりました。2度目にお仕立てさせて頂いたのは絞りの着物のリメイクドレスです。それがこちら。

白のパンツに合わせてお召しになりたいとの事で、ひざ丈のチュニックドレスにしました。ご年配のお客様が楽に着られるように前がコンシールファスナーあきになっています。胸元の飾りはファスナーのスライダーを隠すためでもあります。

それにしても素敵な絞りですよね。思わず見とれてしまいます。

1月の結婚式は二度目の緊急事態宣言の中、無事に行われたそうです。今回はお式のみ、披露宴や会食は一切なしだったそうで、こんなコロナ禍と重なってしまったためにお気の毒です。

ドレスはいろいろな人からお褒めの言葉を頂いたと、後日お客さまから喜びのお電話を頂きました。

それにしてもお客さまがお孫さんの幸せを願いながら染められたボレロ。世の中が良くなって、何かの形でいつかお孫さんの前でお召しになって頂ける事を願っています。

 

 

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