ニット生地とストレッチ生地 Part4

こんにちは~(^^)/

ニットやストレッチ生地特集、いよいよ最終日です。

最初に、前回のおさらいをしておきましょう。

私が提案する伸縮生地の衿ぐり処理の仕方として4つの例を挙げました。

  1. あらかじめ少し伸ばしておいた共布を横地のテープ状にカットし、バイヤステープ代わりに見返しとして使う
  2. 1と同様の共布テープをパイピングテープとして使う
  3. 1と同様の共布テープを二つ折りにしてリブニット代わりに使う
  4. 共布で衿を作る

このうち、1番目と2番目のやり方を前回写真付きでご説明しました。
今日は残る2つ、3番と4番について解説していきますね♪

 

3.伸ばした二つ折りテープをリブニット代わりに使う

既製服のトレーナーなどに良く見られる「リブニット使い」。
これはゴム編み状に編まれた生地で、衿ぐりや袖口、裾などに使用されます。
このリブニットは本体のニット地より伸縮率が高いのです。
着る時には良く伸び、通常はキュッと縮んだ状態が保たれる、とっても便利な生地です。

ところが、このリブニット生地はごく限られた色や種類の生地しか手に入りません。
本体の布に合うリブニットがなかなか見つからないのが残念なところ。
それなら、共布でリブニットもどきを作ってしまおう!というのがこの方法です。

 

①身頃の衿ぐりは1cmの縫い代を付けて裁ち、両肩を接ぎます

②今までより多少強めに伸ばした横地を、5cmの幅、長さは衿ぐり寸法程度にカットします

③幅を二つ折りに折りぐせを付けます

④テープの寸法を決めるために仮止めします。衿ぐりの縁にテープの折り山を揃え、外回りは伸ばしながら身頃に沿わせるようにします。

⑤1周したら、輪にするための縫い代分を加えてカットします。

⑥テープを接ぎ合わせて輪にします。

⑦今度はテープの裁ち端側を衿ぐりの縁に揃えて、均等に留めていきます。


☆左肩にテープの接ぎ目がくるようにしますが、縫い代が重なって縫いにくい場合は、少し後側へずらしても構いません。

⑧1cm幅でぐるりと縫い合わせ、縫い代をロック始末します。

⑨縫い代を身頃側へ倒し、テープを起こして、ステッチで押さえます。

出来上がり♪

この方法の利点は、とにかくカンタンだという事です。
それでいて見栄えも良いので、テープ幅を変えて色々試してみてください。

 

4.共布で衿を作る

これはタートルネックのような衿を付ける方法です。
理屈は4番と同じですが、あらかじめ衿の寸法を決めてから作ります。
身頃の衿ぐりは伸ばして着る事を想定して50cmにしています。
頭周りの寸法を56cmとすると、少し小さ目ですね。
衿はタートルのように首に沿わせたいので、衿ぐり寸法の86%の長さ(43cm上がり)にし、伸ばし付けをします。

①身頃の衿ぐりは1cmの縫い代を付けて裁ち、両肩を接ぎます。

②衿布はこれまでのように横地で裁ちます。幅12cm(衿幅5cmダブル+縫い代)×長さ45cm(衿ぐり寸法の86%+縫い代)にカットします。


③衿は二つ折りにしてアイロンで折りぐせを付けてから、両端を接いで輪にします。

④衿は伸ばし付けしますので、下側を衿ぐり寸法(50cm)になるようにアイロンで伸ばします。

⑤身頃の後中心に衿の接ぎ目がくるようにして、衿ぐりに衿を均等に留めていきます。


⑥1cmの幅でミシンをかけ、縫い代はロック始末します。

⑦縫い代は身頃側へ倒します。(ステッチはしなくて大丈夫です)

出来上がり♪

もともとの衿ぐり寸法をどのくらいに設定するか、衿はどのくらいの伸ばし加減にするかなどは、生地の性質や好みによって調節してください。
今回のベビー用ニットは比較的良く伸びるタイプの生地でしたので、衿ぐりが50cmでも難なく頭は入りましたよ👌

 

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と言うわけで、4回に渡りニット生地やストレッチ生地を扱う際の注意点やコツなどについて解説してきましたが、如何でしたでしょうか?

このような伸縮性の生地を扱えるようになると、洋裁の幅が広がり、楽しみも増えますよ。
まずは着なくなったトレーナーなどをリメイクして練習してみるのも良いと思います。

ぜひチャレンジしてみてくださいね(^O^)/