こんにちはー(^^)/
今年も終戦記念日が近づいてきました。
終戦から77年。
戦後の日本をご存じの方から見れば、今の暮らしはどれほど変わったことでしょう。
あらゆる分野で機械化が進んだ事で過酷な肉体労働が減り、車や交通網の発達で「歩かない」生活、正座から椅子に座る文化へと変化しました。
また、米飯を主食とする炭水化物中心の食事から、欧米型の肉・乳製品・卵などたんぱく質を多く摂る食習慣に変わってきました。
世の中の仕組みや暮らし方、食生活など、あらゆることが変わっていく中で、私たちの「体型」も変化してきました。
体格指数BMI。
皆さんご存じですよね?
体重(kg)を身長(m)で2回割った数値です。
このBMIの推移を分析した研究で、興味深い記述がありました。
戦後から現在に至るまで、男性は一貫してBMIは増加している一方、女性は1970年代後半の高度成長期が終わる頃から「痩せ」の方向へ変化し、現在に至るまで一貫してスリム化の一途をたどっている、という事なんです。
この傾向は世界的に見るとどうかというと、男女ともに肥満化をたどる国が多い中で、男肥満、女痩せの推移をたどる国もあるという事。
ただし、日本ほど顕著な国はほとんどないそうなんです。
これはいわゆる健康志向や「ダイエットブーム」によるものだと考えられていますが、それだったら、この男女差はどういう事なんでしょう?
それは「女性は痩せている方が良い」という風潮が特に日本は多分にある、という事が想像されます。
過度のダイエットに走るあまり摂食障害になったり、生理不順や不妊の原因になったり、という事が指摘されていますが、特に身体が出来上がっていない若い女性にとっては深刻な影響がもたらされる事が心配されます。
考えてみれば、痩せ細ったたワンちゃんやネコちゃんを私たちは「可愛い」とは思いません。
痩せた馬を見て「かっこいい」とは思いません。
植物だって、茎がひょろひょろと細い花を選んで買ったりしません。
なのに、女性は痩せている方が可愛い、と感じるのはなぜなんでしょう?
太り過ぎは良くないけれど、痩せすぎも素敵ではない、という共通認識ができれば、女性を「もっと痩せなければ」という呪縛から解放する事ができるのではないか、とまじめに思います。
もっと女性が健康的に輝いた生き方をすることで、体型とは関係なく美しさを表現できるのではないでしょうか。
私は服作りを通して、そんな啓蒙活動をしていきます!!
ところで・・・
人々が気にする体型ですが、痩せる事よりも気を付けた方が良い、と思う事があります。
それが「猫背」「猫首」。
骨格の遺伝的な要素もあるとは思いますが、スマホの普及によって、さらにこの傾向が強まったように感じます。
健康にも良くないのは言うまでもありませんが、美的にも良くありません。
猫背の人は肩が前の方にあって、採寸してみるとアームホールの寸法が前より後の方がとても長いのです。
平均的な体形の人でも、アームホールというのは前より後の方が1~2cmは長いのが普通です。
では世界的に見るとどうか、というと、欧米人は反身体型の方が多いと言われていて、アームホールも前後同じか、あるいは前の方が長い人もいます。
私が昔、産業パターンを習った師匠は、「これからの日本人も欧米人のような体型になっていく」という考えのもと、従来より反身気味の洋裁トルソーをオリジナルで作りました。
私は今でもそのトルソーを使っています。
ではそれから何十年か経ってみて、世の中の人はそうなっているか、というと、残念ながらそうはなっていない事は先述の通りです。
「胸を張って生きる」という言葉通り、背骨を正し、肩を後に引き、顎を引いた姿勢は、痩せていようが太っていようが、美しいです。
食事制限で痩せる事を考えるよりも、「姿勢美人」を皆が目指す世の中になれば良いなあ、と心から思う今日この頃です(#^^#)
それではまた~(^^)