こんにちは~
コロナが落ち着いてきて、昨年から洋裁教室の方は新規の生徒さんをお迎えする事が多くなってきました。
また、3月にオープンした新しい教室の方もだんだんとメンバーさんが増え、お稽古の時間も活気に満ちてきました。
本当に嬉しい限りです(#^^#)
そんな状況もあって、「洋裁を始めるにあたりどんな道具を用意したらいいですか?」と尋ねられる事が多くなってきました。
そういえば、このブログでも私のおすすめ洋裁アイテムを色々ご紹介してきましたが、こういったスターター向けの基本道具については特にお話してこなかったかもしれません。
そこで、私が自分で使ってみた感触や指導者としての経験から、「洋裁初心者さんにぜひ使って頂きたい」と思う道具類を厳選してご紹介したいと思います(^^)/
尚、今回はミシンやアイロンなどの機械類は除いています。
1.庄三郎「標準型裁ち鋏240mm」
庄三郎は洋裁鋏では代表的なメーカーの一つです。
本格刃物鋼を使用した高級裁ち鋏で、私も長年愛用しています。
良い鋏は手にしっくり馴染み、適度な重みとバランスで安定感もあります。疲れにくく、裁断作業の労力も少なくて済みます。
また、切れ味が長く続きますし、万が一切れなくなっても、研ぎに出してメンテナンスしてもらえば、ずっと使い続ける事ができます。
庄三郎は本格刃物鋼の鋏としては比較的リーズナブルです。和裁と違ってカーブの部分などが多い洋裁の用途には240mmくらいが小回りが利き、女性にも使いやすいと思います。
2.Clover 糸切りはさみ「ブラック」
次は糸切り鋏です。
さきほどの裁ち鋏ではグレードの高い本格刃物鋼のものをおススメしました。
こういった刃物鋼の糸切り鋏は、日本では「握り鋏」として昔から使われてきました。
ただ、これは私の個人的な感想ですが、こういった本格糸切り鋏は総じて握りがかたいのです。
また、使い続けていると、握り部分がだんだん甘くなってきて「刃の合わせが逆になってしまう」という現象が起きてきます。
これは簡単に元に戻すことができるのですが、一旦このようなくせが付いてしまうと、頻繁に起きてくるようになります。
この現象は刃物鋼の握り鋏では、グレードの高い高価な鋏でも残念ながら起こります。
その点、このクロバーの糸切り鋏は、安価でありながら、他の同グレードの鋏に比べて切れ味がかなり長持ちし、握りも軽いので、手が疲れません。
握りの部分が開いてきたり、刃が逆になってしまう事もありません。
細い糸でも糸が逃げず、太い糸でも力要らずでスパッと切れますよ(*^^)v
3.ひめゆり印 学院用待ち針
洋裁で待ち針を使う時というのは、裁断時であったり、生地を接ぎ合わせる際のしつけ代わりだったり。
様々な種類の待ち針がある中で、この待ち針をおススメする理由は3つ。
- 品質が良い
- たくさん入っている
- 長さがちょうど良い
生徒さんの中には100均で買った待ち針を持ってくる方が時々いらっしゃいますが、そういったものは質が悪いです。
針先がざらついていて生地を傷めてしまったり、針が太すぎて通りが悪かったり、頭の部分が取れやすかったり、すぐに曲がってしまったり・・・
また、圧倒的に本数が足りません。
裁断にしても縫い合わせにしても、初心者さんほど、待ち針を細かく打って頂くことで作業の正確性が格段に上がるのです。
また、私の考えでは長すぎる待ち針はミシン作業の多い洋裁には不向きです。
硬い布の場合は長いために曲がりやすかったり、ミシンテーブルの上が狭いので不必要に長い待ち針は他の部分の生地に引っ掛かってしまうことも。
数多く使いたいと思うと、単純にコンパクトな方が収納の面でも都合が良い、という事もありますよね。
この学院用待ち針は30mm。比較的短いですが、洋裁にはちょうど良い長さです。
一本一本の品質が良く、ストレスなく針が通ります。
たっぷり120本入りで、とってもリーズナブル
洋裁学校で採用されているだけある信頼の製品です。
4.クロバー ぬい針「絆」
手縫い針は実にたくさんの種類があるので、初めて洋裁をする方は何を買って良いか迷ってしまうと思います。
ただ、洋裁は本縫いも縁かがりもミシンを使いますので、手縫いをする場面というのは限定的です。
洋裁で手縫いをするのは主にこの3つ
- しつけをする、糸印を付ける
- まつり縫いをする
- ボタン付けをする
針の種類というのは、大まかに言えば針の太さと長さの違いです。
クロバー手縫い針の良いところは、「厚地用」や「やや薄地用」、「長針」「短針」などの表記がされていて、直感的にわかりやすい点が挙げられます。
曲がりにくく折れにくい、という安定の品質です。
では、具体的にどんな針を選んだらよいでしょう。
まず針の長さですが、短針はかなり短く、洋裁の用途には不向きです。
ご自身の手の大きさや好みにもよりますが、「普通針(45.5mm)」か、「長針(51.5mm)」を選びましょう。
そして太さの方ですが、こちらは用途により使い分ける必要があります。
「まつり縫い」というのは、布の織り糸の1本をすくう、という繊細な作業です。
使う糸も細い糸ですので、「薄地用」がおすすめですが、しつけ縫いも兼ねて「やや薄地用」を使っても差し支えありません。
「しつけ縫い」は「しろも」と呼ばれるようなしつけ糸を使います。
これはまつり縫いの時に使う糸よりは少し太いので「薄地用」の針穴にはちょっ通しづらいです。
しつけには「やや薄地用」という針がぴったりです。
「ボタン付け」にはボタン付け糸を使います。
この糸は20番の太い糸ですから、針も「厚地用」が良いでしょう。
初心者さんで手が特別大きくないのなら、
「まつり縫い」と「しつけ縫い」用⇒「やや薄地用 普通針」。
「ボタン付け用⇒「厚地用 普通針」。
の2種類を用意しておけば十分かもしれません。
ここで気を付けて頂きたいのですが・・・
写真にもありますが「メリケン針8」という商品があります。
2種類の長さの針が入っていてお得感がありますが、両方ともかなり短く、使い勝手がよくありません。
(写真の針はどなたかから頂いたものです)
こちらは選ばないようにしてください。
5.クロバー N細目打ち
洋裁をやった事が無い方は、「目打ちって何に使うの?」と思われるかもしれませんね。
目打ちは、縫い目を解いたり、ポケット位置などの目印を付ける際に型紙に穴を開けたり、ミシン縫いの時に布を送ったり、と多くの用途があるのです。
縫い目を解く時、リッパーを使う方がいらっしゃいますが、リッパーは生地を傷つけてしまう可能性があり、おすすめはできません。
私自身、洋裁全般においてリッパーを使う事はほとんどありません。
ミシンの縫い目は細かく、生地の色と同じの色の糸を使っている事がほとんどで、縫い目を解く際には生地の織り糸を引いてしまわないように細心の注意が必要です。
クロバーさんの目打ちにはたくさんの種類がありますが、スタンダードタイプの目打ちは先が太く、ミシン目を引くのに適していません。
先が丸くなっているタイプの「なめらか目打ち」や「ボールポイント目打ち」も生地を傷めないのは良いのですが、先端が太すぎて、そのままでは細かい目を引くのが難しいのです。
その点、この「細目打ち」は先端が細く、細かい作業には向いています。
欲を言えば、根本はもう少し太い方が力を入れた時の安定感が良いかな、と思いますが、それでも作業に支障はありません。
クロバーさんの目打ちはみんな持ち手が楕円形で、転がりにくい構造なのも地味に有難いです。
6.竹尺20cm ハイビスカス
こちらの物差しは洋裁作業の中で本当に良く使います。
良い作品を作るには、縫製の作業をいかに「正確に」行うかが大切なのは言うまでもありませんが、そのためには、とにかく「測る」という事をクセにしてほしいのです。
型紙の縫い代幅を確認したり、実際に自分が縫った縫い目が本当に正しい縫い代幅になっているか、など、とにかく事ある毎に測って確認しましょう。
そのために、手元には常に定規を用意してください。
竹は温度湿度でも寸法が変化しませんので、たとえアイロンを乗せてしまっても大丈夫です。
また、メジャーや物差しは正確である事が大前提ですが、一部の外国製品には正確でない物が販売されていますので、安いからと言って100均などで買わない方が無難です。
私の場合、使いたい時に定規が見つからないと作業に支障が出るので、たくさん買っておいて、あちこちに置いています(;^ω^)
さて、今回は洋裁を始める方向けのおすすめ道具のご紹介でしたが、如何でしたでしょうか?
道具選びを迷ったら、参考にして頂けると嬉しいです。
まずはここからスタートして、だんだんと自分に合った道具を揃えて行ってくださいね(^^♪
それではまた~(^.^)/~~~