洋裁になくてはならない「アイロン」。
使っている間に、どうしても「かけ面(こて面)」が汚れてきますよね?
特に接着芯や伸び止めテープを貼る時に当て布をしなかったりすると、芯の樹脂糊がアイロン面に付着してしまいます。
また、日常のアイロンかけでも、ワイシャツの衿やカフスにスプレー糊を使ったりしますよね?
これがかけ面の汚れの原因になったりします。
この汚れを放置したまま使い続けていると、熱によってがんこなこびり付き汚れになってしまうのです。
このようなアイロン汚れを落とすためのクリーナーが色々販売されていますが、ご存じでしょうか?
縫うLOVE仲間の皆さんならきっともうお使いになっていらっしゃるかもしれませんね。
ただ、このクリーナーですが、成分も使い方も色々あり、アイロンの種類によっては適さない物もあるので注意が必要です。
そこで、比較的入手しやすい3種類について実際に使った感想も交えながら解説していきたいと思います。
【その1】
河口「アイロンクリーナー」
こちらはスティック状のクリーナーです。
アイロンを熱くした状態でかけ面にこすり付けると、クリーナーが溶けて汚れが浮いてきます。
あとは表面を雑巾で拭き取るだけ。
成分は「脂肪酸石鹸と尿素」と書いてあります。石鹸とアンモニアですね。
アンモニアはキッチンでレンジなどの掃除にも使われる成分です。油汚れを落とす効果が高いと言われています。
私もこちらを長年愛用しておりますが、樹脂糊汚れのベタつき、ざらつきはスッキリきれいになります。
研磨剤は入っていないので、かけ面のテフロン加工を傷つける心配がないと思われます。
私はコーティング加工がされていない工業アイロンを主に使っておりますが、実際、テフロン加工のアイロンでも、セラミック加工でも、問題なくクリーナーを使用しております。
ただし、がんこなこびり付き汚れは残念ながらとれません。
また、使用時はアンモニア臭がします。窓を開けてお使いくださいね。
【その2】
ミズホケミカル「スティックエース」
こちらも熱いアイロン面にこすり付け、溶かして使うタイプになります。
河口の「アイロンクリーナー」と形状が似ていますが、成分は「パラフィンワックス、添加剤」とあります。
私の実感としては河口の「アイロンクリーナー」に比べると効果は少し低い気がしますが、樹脂糊汚れはちゃんと落とせます。
こちらも研磨剤は入っていません。
商品には「テフロンアイロンでも使用できます」と明記されているので安心です。
この商品は、汚れ落としに加えて、アイロン面の滑りが良くなるのもおすすめポイントです。
成分の「パラフィンワックス」の効果なのかもしれません。実際、使用時はロウソクのような臭いがします。
【その3】
ミリオン工業「ミリオンクリーナー」
こちらはアイロンクリーナーとは書かれていませんが、アイロンを使う職業の方に愛用され続けているロングセラー商品です。
製造元のホームページを見ても詳しい成分などは明らかにされていませんが、使用感としては「コンパウンド(研磨剤入り磨き剤)」です。
チューブの中身は緑色のペースト状です。
これを濡らしたスポンジか布にとり、アイロン面を撫でるように拭いていきます。
試しに指に取り、こすり合わせてみると、かなりのザラつきがある事がわかります。
感触としては、キッチンのクリームクレンザーなどよりも研磨剤の粒子が粗い感じです。
物理的に汚れを「擦り落とす」という印象で、そのため先にご紹介した二つの商品よりも強力に汚れが落ちます。
コーティング加工されていないアイロンをお使いの方にはおすすめです。
ただし、テフロン加工のアイロンにはコーティングを傷つける可能性があり、おススメできません。
また、チタンやセラミックコーティングについてはテフロンよりも耐久性がありますが、「強くこすらない」「頻度をひかえる」などの注意が必要かもしれません。
この商品をテフロンアイロンにも使用している方もいらっしゃるようですが、こちらを使うのでしたら、たとえば「液体ピカール」などの方が粒子が微細なので、まだダメージが少ないようにも思います。
ただし、これもあくまで私個人の考えですので、もし試されるのであれば、ご本人の責任においてご使用くださいね。
以上、アイロンクリーナーについて解説いたしましたが、如何でしたでしょうか?
このように良い商品もありますが、その前に、まずはアイロン面を汚さないように気を付けて使うように心がけましょうね(*^^*)
そのためのアイディアや、接着芯を貼る時の裏ワザなども、またご紹介していきますので、ご期待くださいね!
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