アイロン面を汚さない方法、ご存じですか?

昨日はアイロンクリーナーについて解説致しました。
ご興味のある方はこちらをご覧ください。

アイロンのかけ面は使っているうちにどうしても汚れてしまいますよね?

実は工夫次第で汚れの付き方をずいぶん減らせるのです。
今日はその方法をご紹介します♪

 

まずは、そもそもアイロンのかけ面が汚れる原因をいくつかあげてみます。

 

ではそれぞれについて簡単にご説明していきます。

・接着芯の樹脂糊が付着する
これは縫うLOVE仲間の皆さまなら思い当たる方も多いと思います。
アイロンが触れるのは糊が付いていない方の面なので、アイロンに糊が付く事はないように思いますよね?
でも、接着芯の樹脂糊は熱によって溶け、芯地を通過して滲み出し、アイロン面に付着してしまうのです。
アイロンを離した直後は芯地から蜘蛛の糸(納豆の糸?)のように樹脂が糸を引いている事もあるんですよ^^;

・スプレー糊が付着する
ワイシャツのアイロンかけの時などにスプレー式の糊を使っている方もいらっしゃると思います。
簡単で便利なのですが、糊が付いてアイロン面がベタベタになってしまいます。

・布の染料が付着する
これは主に着物地の場合に多いです。
古着物をリメイクする時は多くの場合、解いた生地を最初に洗ってから使います。
私の場合、水通しをした後は干さずにすぐアイロンをかけて乾かします。
干して、少しでも乾燥しまうと、細かいシワが出来てしまい、あとからアイロンでは取れない事が多いからです。
ただ、濡れた状態での着物地は染料が色落ちしやすく、染料がアイロンに付着してしまうのです。

・繊維の成分や断片が付着する
これは毛足のあるウールや目の粗いツイードなどの生地で起こりやすいです。
アイロンの摩擦によって繊維がわずかながら削り取られ、または抜き取られてアイロン面に付着してしまう現象です。
特にベタついたアイロン面でかけると、どんどん繊維が付着してしまいます。

どうでしょう?
経験があるという方も多いと思います。
それでは、ここから実際に私がやっている「アイロン面を汚さないためのアイディア」をご紹介していきますね(^^)/

 

 

1.「メッシュあて布」を使う

こちらは「アイロンあて布」として色々な種類の物が市販されています。
このメッシュあて布をしてからアイロンをかけるようにすると、布とアイロンが直接触れませんので、汚れが付くのを防ぐ事ができます。
ただし、このメッシュあて布は、洋裁用というよりも通常のアイロンかけで「てかり」防止を目的に作られている物がほとんどです。
「接着芯を貼る」という用途には実はあまり適さない物もあるのです。
接着芯は素材がポリエステルの物が多いので、アイロンは中温(130℃~150℃)が適温です。
あまり低温だと樹脂のりが溶け切らず、しっかりと貼れません。
あて布をするとさらに温度が下がりますから、中温より少し高めの温度設定が望ましいのですが、市販のメッシュあて布の中にはナイロン製の物もあり、熱によって縮んでしまう事があるのです。
また、接着芯を貼る時はある程度アイロンを押し付けて圧をかけなければなりませんが、そうすると生地にメッシュの跡が付いてしまいます。
そういった理由で接着芯を貼る時はあまりおすすめできませんが、スプレー糊を使用する時や、繊維がこびり付きそうな生地のアイロンかけに使われると良いと思います。

 

2.「クッキングペーパーやフライパンホイル」を使う

これらは言うまでもなくキッチン用品ですが、これがアイロン作業にとても重宝します。
クッキングペーパーやフライパンホイルは料理がこびり付かないように、表面にシリコン加工がされています。
接着芯を貼る時にあて布代わりに使うと、アイロンを汚れから完ぺきに守ってくれるばかりではなく、これ自体に汚れが付かないので、繰り返し使用する事が出来るのです。
また、メッシュのような跡が付く心配もありません。
クッキングペーパーの方は両面がシリコン加工されている物が多いので両面使えて便利です。
くるくると丸まってしまうので、ちょっとイライラする時もありますが・・・^^;
フライパンホイルの方ですが、アルミは熱伝導率が高いため、アイロンの熱が効率よく伝わり、しっかりと接着芯を貼る事ができます。
ただし、片面加工の物が多く、ホイルの表面に「こちら側」という表示があるのですが、意外と見にくく、間違えそうになるので注意が必要です。

クッキングペーパーもフライパンホイルも芯貼り作業にはとても重宝ですが、下が透けて見えないため、接着芯を貼る位置がずれていたり、折れ曲がっていたり、という場合に気付かずに貼ってしまうことがあります。その点を除けばとても便利なアイテムだと思います。

 

3.アイロンカバーを使う

これはアイロンに直接取り付けて使うカバーです。
素材はPTFE(四フッ化エチレン樹脂)とあります。
要するにフッ素樹脂なのですが、これはフライパンのコーティング加工に使われるように、汚れが付きにくい素材です。
一見ちょっと使いづらそうに見えますが、これがとっても良いのです!
本当にカバー本体に汚れがほとんど付きません。
なので、接着芯を貼る時にあて布が不要なのです。

かけ心地はいたってなめらかです。
スチーム孔は開いていますが、小さい穴なので、こて跡も付きません。
バネの位置を調節することでどんな大きさのアイロンにも取り付け可能。
本体は熱を加えると柔らかくなるので、アイロンに合わせて形を調節できます。
装着はバネをアイロンのお尻に引っかけるだけなので着脱も簡単です。

アタリ、テカリも防止してくれるので、芯貼りだけでなくデリケート素材のアイロンにも重宝します。
このように良い事づくめのアイロンカバーですが、注意点もあります。
アイロンのメーカーによってはカバーの取り付けをしないよう書かれている物もあります。
カバーを付ける事でサーモスタットのような温度センサーが誤作動する可能性があるようです。
(私はそのようなアイロンも持っていますが、自己責任で短時間に限り使用しています。今のところ何も問題はありません。)
また、コードレスアイロンにも使えないようです。
お持ちのアイロンの説明書やホームページの情報などをご覧になって、ご判断ください。

 

アイロンを汚さないアイディア、如何でしたでしょうか?
洋裁になくてはならないアイロン。
大切に長く使っていきたいですね(o^―^o)

 

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